16.吉野

【芭蕉自筆影印】
①「さびしさや」
 あす盤檜の木と可や 谷の老木のいへること(笈日記に)有 きのふ盤夢と過て 阿す盤いま多来らす 多ゞ生前一樽(酒)の楽能外耳 あす盤ゝゝゝといひくらして 終耳賢者能曽し里(誹り・叱り)越うけぬ

 さひしさや花のあ多利能あすならふ

(あすは檜の木とかや、谷の老木のいへること(笈日記に)有。きのふは夢と過て、あすはいまだ来らず。たゞ生前一樽(酒)の楽の外に、あすはゝゝゝといひくらして、終に賢者のそしり(誹り・叱り)をうけぬ

 さびしさや花のあたりのあすならふ)


【句碑】
①詠地付近になし
 
(桜狩り奇特や日ゝに五里六里)
  別市町村 奈良県五條市・桜井寺

②詠地付近になし

(日は花に暮れてさびしやあすならう)

③詠地付近になし

(扇にて酒くむかげやちる櫻)

④苔清水
 吉野郡吉野町吉野山 西行谷

 春雨のこしたにつたふ清水哉


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