7.名古屋

【芭蕉自筆影印】
①「いざ出む」発句懐紙
 書林風月登きゝし其名もやさしく覚えて 志者し立寄てやすらふ程尓雪能降出遣禮者

 いさ出無遊支み尓ころふ所まて
 
(書林風月ときゝし其名もやさしく覚えて、しばし立寄てやすらふ程に雪の降出ければ

 いざ出むゆきみにころぶ所まで ) 

②「いざ出む」発句懐紙
 ある悲との毛と耳あ曽ひて毛のくひさ希のむ本と耳 遊支のお可しう降出希礼者

 いさ出む雪み尓ころふ處まて

(あるひとのもとにあそびてものくひさけのむほどに、ゆきのおかしう降出ければ

 いざ出む雪みにころぶ処まで )

【句碑】
①詠地付近になし

(ためつけて雪見にまかるかこみ哉)

②詠地付近になし

(いざ行む雪見にころぶ所まで)
  別市町村 石岡・国分寺

③詠地付近になし

(香を探る梅に蔵見る軒端哉)




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